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コラム

ヤマックスオリジナル技術開発秘話付き!社内の取り組み「アイデア提案」 ~ヤマックスってどんな会社? ~

ヤマックスについてオリジナル技術

 今回の記事では、弊社の社内の取り組みとして推進しております「アイデア提案」についてご紹介させて頂きます。

◇アイデア提案とは?

 弊社で実施している「アイデア提案」は1981年 (昭和56年)10月1日より実施されるようになり、40年以上続いている取り組みとなります。この取り組みが始まった当初の目的は、「従業員の新しい意見やアイデアを尊重し、業務の改善や業績の進展へと直接寄与すること」としておりました。
 現在も、「従業員によって生産管理上の改善、製品の改良、新製品の考案及び事務改善等に渡る幅広い意見やアイデアを会社に対して提案し、会社側で社内の審査基準に基づき、審査を行った上で褒賞を行い、従業員の秀でた提案が会社の発展に寄与すること」を目的としております。

◇どのような提案がされているの?

 例えば、営業部門では顧客の課題やご要求へのご提案や、製造部門ではものづくりの工程における課題や業務効率の向上に繋がるような提案が創出されております。その他、あらゆる部署の従業員が現状に満足せず、「こうすればもっと良くなるのでは?」という気持ちで常に改善意識を持ちながら仕事に取り組んでおります。
 また、このような社内の取り組みがお客様からの「ヤマックスならできるだろう」という気持ちに応えたいという想いや、ヤマックスの最大の特長である「お客様の『こんなことはできない?』を現実に変えていく。」という姿勢にも繋がっております。

◇アイデアの創出が新たな技術開発に!

 ヤマックスのオリジナル技術の数々も社員の想いやアイデアから生み出されております。それでは、ここでヤマックスオリジナル技術である金属調印刷「ブリリアント・シルバー」及び金属感立体調印刷「Cubee E」の開発秘話についてご紹介させて頂きます。まずは、「Cubee E」の印刷には欠かせない印刷技術である「ブリリアント・シルバー」の誕生秘話から!

◇金属調印刷 「ブリリアント・シルバー」の開発秘話

 今から遡ること35年程前、市場では電卓などの印刷パネルが全盛期で、メーカーロゴの部分を蒸着メッキで加工しており、金属調の意匠が施されておりました。ただし、生産工程の過程が多岐に渡ることから、納品に至るまでかなりの期間を要し、かつ価格も増す一方…。
 そこで、当時の技術者は「蒸着メッキを印刷で代替えできないか」と考え、現状の課題に対する改善テーマとして取り組みを始めました。ですが、印刷では、メッキの様な光沢感はなかなか再現できず一度は開発中止に…。その当時、技術者は大変悔しい思いをしたようです。
 月日は過ぎ、研究部門の担当者が、開発テーマのために取り寄せたアルミペーストの容器を目にした時にとある気づきが…。

「ん!?容器の縁が光っている!アルミペーストはギラギラしているはずなのに…メッキの様に見える!?なぜ!?」

 そこからは、技術者としてのプライドを賭け、「なぜ光っているのか」という原理と印刷での再現を重ね、金属調印刷「ブリリアント・シルバー」をついに開発し、世に送り出しました。
 技術者の人生において、物事の特徴に気付くことができるか否かは大きな分かれ道であり、金属調印刷「ブリリアント・シルバー」はまさに「アルミペーストの容器の縁が光っている」という事象に気付くことで完成した印刷技術でした。加えて、技術者の常に妥協せず、熱心かつ誠実に取り組む姿勢は新たな印刷技術を開発する原点とも言えるエピソードとなります。
 それでは、続いてヤマックスオリジナル技術である「Cubee E」の開発秘話についてご紹介させて頂きます。

◇金属感立体調印刷 「Cubee E」の開発秘話

 ブリリアント・シルバーの開発から月日は過ぎ…、ある寒い冬の日に、ふと技術者の目に留まったバレンタインで頂いたチョコの銀紙の包み紙。

「銀紙の皺に映る何とも言えない奥行き感。この銀紙の皺のような奥行きを出したい!」

その想いに駆られ、再び技術者としての開発魂に火が付き、日々試行錯誤を重ねる日々。

「うまくいかない…、今日もダメだった…。」

 心は折れかけた頃、別の試作品を片付けていたある日の夜。試作品のヤレ紙(*注記)の一枚が滑り落ち、くるりと回転し、ヤレ紙の裏側が上に。

「ん!?蛍光灯が凹んで映っている?なんじゃこりゃ?」

 滑り落ちたヤレ紙を裏面から見ると立体調に見えている(特定の条件が重なることで見えている)ことを発見。またしても技術者の「気付き」により、金属感立体調印刷が誕生した瞬間でした。当時の技術者によると、「今でも落ちるヤレ紙がスローモーションで蘇り、ヤレ紙を見ると見入ってしまいます」とのこと。強く印象に残るシーンであったことが伺えます。
 このエピソード後は、もちろん原理の解明と再現性の確立の為、試作、開発の日々でしたが、金属感立体調印刷「Cubee E」は、開発されてから現在に至り、数多くのお客様でご愛好頂いている商品であり、まさに技術者の「気付き」がなければ誕生しなかった商品となります。

 

今回、ご紹介させて頂いたエピソードのように、ヤマックスのオリジナル技術には技術者の想いやアイデアがたくさん詰まっており、ぜひ、今後もコラムでご紹介していきたいと思います。

*注記
ヤレ紙:印刷調整で使用する紙(材料)のことを指し、開発時に使回しの紙(材料)を使用する場合があります。

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